幼稚園制服の欠点
可愛さ抜群の幼稚園の制服にも欠点があります
幼稚園入園がきまり、真新しいぶかぶかの制服を着た我が子の姿に、親は成長を喜び、また愛おしく思います。二歳から四歳という入園時期は、まだまだ幼いけれども成長の変化も著しく、親にとっては目の離せない時期でもあります。初めて親のもとを長時間離れて、先生やお友達のいる幼稚園で集団生活を行うことは、子供にとっては大きな生活の変化であり、不安もたくさん持っています。そんな子供たちをしっかりと見守り、時には厳しく背中を押しながらも、楽しい幼稚園生活を送ってほしいと一生懸命サポートするのが親の役割でもあるのです。
真新しい制服は、親だけではなく子供にとっても嬉しいものです。そして、自分で制服をきて登園し、体操服やスモックにきがえ、家に帰る前にまた制服に着替える、という一連の作業が、子供の成長に大きく役立ちます。自分で自分の服を着替える、脱いだものをたたむ、自分のカバンや棚などの指定の場所に片付ける、他のお友達のものと区別する、などの生活のなかでの基礎的なことを毎日練習することになるのです。まだひらがなを読めない子供も多いかもしれませんが、名前を判別したり、自分のための目印としてつけられたアップリケなどの小さな飾りなどによって『自分のもの』という認識がうまれるのです。
しかし、嬉しいはずの制服が、新しい生活の不安の象徴となるような欠点もあります。なかなか幼稚園生活になじめず、お母さんと離れたくない、幼稚園にいきたくない、という気持ちが強くなると、幼稚園の制服のイメージと直結するという欠点があるのです。一度欠点になってしまうと、なかなかイメージを払拭することが難しくなります。思いきって無理やり着せようとはせずに、私服で登園させてもよいくらいの大きな気持ちをもつことが必要です。何事も欠点ばかりに囚われていては、前に進まなくなります。子供は一生懸命頑張っているのですから、たまには休ませてもよいのです。
幼稚園生活のなかでの不安が徐々に取り除かれ、毎日の保育活動に楽しみを覚えるようになっていくと、欠点となっていた制服が、逆に楽しい生活の象徴のようになっていきます。久しぶりに袖を通す、と本人が言い出して着てみたときには、大げさなくらい褒めてあげることも大切です。親は子供のかわりに何でもしてあげることはできません。まだ数年しか生きてきていない小さな子供たちにとっては、何もかもが頑張らなければできないこと、であり、頑張っていること、なのです。周りのお友達と比べて当たり前のことのように思わず、どんなことでも親は子供の応援をしてあげるべきなのです。